著者：茨木のり子
生年月日：1926年6月12日〈双子座〉

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「もはや/いかなる権威にも倚りかかりたくはない/ながく生きて/心底学んだのはそれぐらい/じぶんの耳目/じぶんの二本足のみで立っていて/なに不都合のことやある/倚りかかるとすれば/それは/椅子の背もたれだけ」。

強い意志とナイーヴな感受性によって
紡ぎだされた詩集『倚りかからず』に
「球を蹴る人」「草」
「行方不明の時間」の詩3篇と
高瀬省三氏のカット16点を添えて贈る
瀟洒な一冊。

カバーデザイン / 多田進
装画 / 高瀬省三

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（店主より）
巻末の山根基世さんの解説にて

「茨木さんの詩には、ご自分で書いたことを
自ら茶化す表現がよくある。
最後にお茶目にヒョイとかわすのだ。
そこに生まれるユーモアによって、
詩は一段とスケールを広げる。」

とあるのだが、これは本当にその通りで
彼女は「笑う能力」だけでなく
「笑わせる能力」においても
秀でているのだと思わせられる。

文庫本：136ページ
出版社：筑摩書房
古　本：コンディションA（全体的に良好）