著者：マヤコフスキー
生年月日：1893年7月19日〈蟹座〉

・

「図書館と変人のための」叙事詩

1920年冬、27歳の詩人は革命後
二つ目の大作を書き上げる。

ロシアの総人口数を表題とし
人々すべてが作者であるかのように
詩人は印税を放棄し
無署名での出版を企てるも、あろうことか
《わるい雑誌を出す筈がない、国立出版所が》
と後にうたうことになる政府出版局の
サボタージュにあい
3通の抗議の手紙のやりとりの後
ようやく初版5000部が世に出る。

アメリカはウィルソン、ロシアはイワン。
両大国の間で戦われる
20世紀のトロイ戦争を描く。

日本翻訳家協会特別賞。


もくじ

一　一五〇〇〇〇〇〇〇
二　訳者のメモ


わが詩人マヤコ・モルフィストは革命の広場や街路や原野に自我を満ちわたらせる
障害と取り組んでいるのは革命ではなく、言葉の競技場で力技を演じるマヤコフスキーであって、時としては真の奇蹟をやってのけるが、しばしば英雄的な努力でもってひどく空虚なものを持ちあげる……
――レフ・トロツキー（革命家）

このたぐいの作品は十に一つも出版すればよいので、それも図書館と変人どものために最高一五〇〇部で沢山だ
――ヴラジーミル・レーニン（革命家）


翻訳 / 小笠原豊樹〈魚座〉

・

ペーパーバック判：128ページ
出版社：土曜社
新　品