著者：モーリス・ルヴェル
生年月日：1875年8月29日〈乙女座〉

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魂の戦慄を描く、怖くて切ない物語を集成

人生の残酷や心の闇、運命の皮肉を鮮やかに描き
乱歩が絶賛したルヴェルの残酷物語。
新発見の単行本未収録作を加えた全36篇を新訳。

空腹を抱えた浮浪者が街道で金貨を拾うが
村の人々はそれを盗んだ金と決めつけて
受け取りを拒否する。
途方に暮れた男は行き会ったもう一人の浮浪者に
小銭との交換を持ちかけるが……「街道にて」。

息子が乗り組んだ潜水艦が撃沈されたという
知らせを受けた老夫婦。
一時金二百フランに加えて国から
遺族年金が出ると言われたが、父親は納得できない。
ところがその夜、戦死したはずの息子が
帰ってきた……「生還者」。

人生の残酷や悲哀、運命の皮肉を
短い枚数で鮮やかに描き
ポーやヴィリエ・ド・リラダンの後継者と称された
ルヴェルの残酷コントは
二十世紀初めのフランスで絶大な人気を博し
本邦に紹介されて江戸川乱歩や夢野久作らも魅了した。

第一短篇集『地獄の門』収録作を中心に
新発見の単行本未収録作を加えた全三十六篇を
新訳で刊行。

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新　書：358ページ
出版社：白水社
新　品